ルトくんは、司書資格というものを持っています。
司書とは?
司書とは、図書館に配置される専門的職員の資格です。
図書館で働いている人は、だいたいこの資格を持っています。
アメリカやヨーロッパでは、取得するのに大学院まで進学して図書館学などを学び、修士号を取得しないとなれないような高度な専門的職員とされています。
司書資格を取得するには?
司書資格を取得するための方法は、
司書講習を受講して単位を修得する、
大学在学中に司書講習科目を履修して単位を修得してから卒業する、
などがあります。
いずれにせよ、司書講習を受講して単位を修得しないといけません。
実は司書講習は、開講している大学が全国に8つしかありません。
岩手県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、大分県、鹿児島県にある8つの大学で行われています。
(なお、鹿児島県だけは隔年です)
一方、大学在学中に履修できる司書講習科目は、それぞれの大学によって異なります。
やっている大学もあれば、やっていない大学もあります。
詳しいことは、各大学に問い合わせてください。
私の母校には、在学中に司書講習科目を受講できるシステムがあったため、
私はそれを受けて司書資格を取得しました。
なお、私の母校では司書講習科目で取得できる単位は、卒業要件単位には含まれない単位という扱いになっていました。
費用はどれくらい?
これも開講している大学によって異なりますが、
だいたい15万円辺りが相場のようです。
在学中に司書講習科目を受講する場合は、また違ってきます。
こちらも各大学によって費用は異なります。
取得までにかかる時間は?
司書講習は、主に大学が夏休みになる8月と9月の2ヶ月間に行われます。
その間、スケジュールに従って講習を受講することになりますので、
移動時間などを含めると3ヶ月は見積もっておいたほうがいいでしょう。
在学中に司書講習科目を受講する場合は、卒業するまでかかります。
司書講習には、教員免許や学芸員資格で必要な実習がありません。
就職先は?
主に公立図書館や大学の図書館です。
といいたいところですが、
現実にはパートやアルバイトのお仕事しかありません!!
かつて「われわれの館」という司書の求人を載せている情報サイトがありましたが、
掲載されている司書の求人情報の大半はパートか派遣の募集でした!
しかも時給は平均して800円程度です!
さらに、労働契約の更新が無いこともザラでした。
司書の就職状況は、非常に厳しいのが現実です。
なぜこんなことになっているのかといいますと、
図書館を運営している自治体の財政状況が厳しいためです。
図書館に専門職員を置く余裕が無く、
運営を外部委託することで、職員をパートや派遣でまかなっています。
そのため、非正規雇用が大半を占めているのです。
もちろん、公務員の正規雇用の司書の募集もあります。
しかし数年に一度、募集があればいい方で、
おまけに募集人数は「若干名」であることがほとんどです。
つまり、1~2人しか採用しないということになります。
それでも司書として働きたいというのであれば、
パートか派遣で働くか、
正規雇用のチャンスが到来したら、迷わず応募することです。
まとめ~それでも魅力的な司書~
司書資格は、取得するだけならとても簡単です。
何も難しいことはありません。
大学生なら、司書講習科目で単位を修得して卒業すれば取得できます。
そうでなくとも、2ヶ月ちょいの司書講習を受講すれば取得できます。
その代りとして、就職状況は厳しく、パートか派遣がほとんどです。
しかし、司書はそれでも魅力にあふれる仕事ではないかと思います。
本が好きな人なら、常に本に囲まれた状況で働けますので、
まさに天職かもしれません。
なお、司書は重い蔵書を運ぶこともよくあります。
なので意外と体力仕事の一面もあります。
男性の方も活躍していますよ。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!