スポンサーリンク

社労士事務所のファイルの分け方~紙の書類編~

今回は、社労士事務所でのファイルの分け方についてお話しします。

社会保険や労働保険関係の書類は、電子化されているものも多いですが、紙ベースの書類も未だかなりの数が使用されています。
そのため、私がかつて勤めていた社労士事務所では、ファイルの管理も大切な仕事の1つでした。

社労士事務所では、顧問先の紙の書類を次のようにファイルを分けて管理していました。

なお、ここで出てくる会社名は架空のものです。
実在の団体、人物とは一切関係ありません。

主要なファイルは、次の4つです。
例:田中金属株式会社
・田中金属株式会社 社会保険
・田中金属株式会社 労働保険
・田中金属株式会社 賃金台帳
・田中金属株式会社 就業規則

これ以外には36協定届助成金支給申請書の写し算定基礎届の控えと決定通知書性格適性診断解答用紙などが紙で保管されていました。

ここからは、主要なファイルについて、もう少し詳しく解説したいと思います。

スポンサーリンク

社会保険ファイル

社会保険関係の手続きをした記録や結果をつづっておくためのファイルです。
健康保険の資格取得決定通知や喪失決定通知、標準報酬月額変更決定通知、育児休暇取得確認通知、被扶養者異動決定通知などをつづっておきます。
なお、社会保険関係の書類は一部を除いてほとんど顧問先に送ることは無いため、主に裏紙に出力してつづっていました。
他にも、離職した人の健康保険証をコピーして手続きしたことを証明するためにつづったりもしていました。

労働保険ファイル

労災保険や雇用保険といった労働保険関係の手続きをした記録や結果をつづっておくためのファイルです。
雇用保険資格取得確認通知書の事業主控え、離職票の事業主控え、労働保険適用申請書の事業主控え、育児休業給付支給決定通知書の事業主控えなどをつづっていました。
事業主控えの書類が非常に多かった覚えがあります。
こちらは場合によっては顧問先に送ることもあることや、裏にも印刷しなくてはいけないために普通の紙に出力することになっていました。

ちなみに雇用保険被保険者証離職票は届いたら速やかに労働者に送付することになっていましたので、このファイルにつづることはありません。

なお、離職票について詳しくは、
離職票は必ず貰おう!
の記事をご覧ください。

賃金台帳ファイル

顧問先から送られてきたり、預かってコピーした賃金台帳をつづっておくためのファイルです。
ほぼ毎月必ず賃金台帳はつづられます。
賃金台帳はソフトに入力し、スキャナーでPDF形式のファイルにして取り込み、それから社会保険料と月額変更があるかどうかのチェックをしてから、このファイルにつづることになっていました。
またつづるときは、見出しシールを使って何年何月の賃金台帳なのかちゃんと分かるようにしておく必要がありました。

就業規則ファイル

就業規則は会社ごとにファイルに綴じていました。
就業規則は本則、賃金規定、パートタイマー就業規則、再雇用者就業規則など数多くの就業規則がありました。
就業規則にはほぼ必ず、「変更届」と「労働者代表者の意見書」が添付されていました。
「変更届」は、就業規則に変更を加えた際に「変更した就業規則」と「労働者代表者の意見書」と共に労基署に提出する書類です。
「労働者代表者の意見書」は、就業規則を作成した際、変更する際などに労働者の中から代表者を選出し、意見を聞いて意見書を記入してもらう必要があります。
「ちゃんと労働者の意見も聞いていますよ」という証明にするためです。
就業規則はPDFファイルになって電子データでも存在していますので、それを印刷すればいいのですが、「変更届」や「労働者代表者の意見書」は原本を労基署に提出しないといけないので、必ずコピーを取っていました。
コピーを取っておかないと、助成金申請の時に大変なことになります。

主要なファイルは、このように分けられて紙の書類を保管していました。
もちろん、私がかつて勤めていた社労士事務所での分け方なので、他の事務所では違う分け方をしていても不思議ではありません。
社労士には手続きなどの記録を保管する義務はありますが、書類の分け方などには明確な規定が無いため事務所ごとに独自の分け方をしていても、それは変な事じゃないです。
それはともかく、この記事を読んでくれた方が、何らかの形で役立てていただけたら幸いです。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする